執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介(神奈川県行政書士会所属/神奈川県秦野市)
元請から急に「1号特定技能外国人を入れるなら、一号特定技能外国人建設現場入場届出書を出してください」と言われた。
でも、どこで様式を手に入れて、何を書いて、何を添付すればいいのか、正直よく分からない。
そんな状態で現場の予定だけが迫ってくると、担当者の方は落ち着かないと思います。
しかも、この届出は入管(出入国在留管理庁)への手続きとは別物です。在留資格の手続きが終わっていても、現場に入れる前に、元請への届出がもう一つ必要になります。
安心してください。この届出書は国土交通省が作成例(様式)を公開しています。記入する項目は3つのブロックに分かれていて、添付する書類は5点です。この記事では、欄ごとの書き方から、出し忘れたときにどうなるかまで、まとめてお伝えします。
受入計画の認定や入社までの流れそのものは、別記事「外国人就労管理システムとは?建設業の特定技能で入社日を落とさない順番と期限」で詳しく解説していますので、この記事では現場に入れる段階の届出に絞ってお伝えします。
(国土交通省が公表している下請指導ガイドライン・運用要領・運用方針の最新版を確認したうえで書いています。詳しい根拠は記事の最後にまとめました。)
目次
結論:一号特定技能外国人建設現場入場届出書とは
一号特定技能外国人建設現場入場届出書とは、1号特定技能外国人を現場に入場させる受入企業(特定技能所属機関)が、一次下請企業と連名で、元請企業に提出する届出のことです。
特定技能所属機関=特定技能外国人(1号・2号)を雇っている会社のことです。この記事では、そのうち1号特定技能外国人を雇っている会社を指します。
国交省の資料には「現場入場届出書」「建設現場入場届出書」の2通りの書き方がありますが、同じ書類です(表記の異同は記事末の出典欄で説明します)。
この仕組みは、国土交通省の「特定技能制度等に関する下請指導ガイドライン」(令和8年2月9日施行版。以下「下請指導ガイドライン」)に、次のとおり定められています。
一号特定技能外国人を雇用し、現場に新規入場させる場合には、別紙2の作成例を参考(既存の様式等別紙2以外の様式を用いる場合であっても別紙2に記載の項目を満たすこと)として、建設特定技能受入計画の内容に基づいて現場ごとに一号特定技能外国人建設現場入場届出書を作成し、元請企業に提出するほか、別紙2の記載内容の変更がある場合には、元請企業に変更の届出を行うことが必要である。
—— 特定技能制度等に関する下請指導ガイドライン 第3
ここでいう建設特定技能受入計画(以下「受入計画」)とは、1号特定技能外国人の報酬・仕事内容・期間などを記載し、国土交通大臣の認定を受ける計画のことです。
対象は1号だけ?(2号・技能実習生の場合)
現場入場届出書の対象は、建設分野の1号特定技能外国人だけです。国土交通省のホームページにも、次のとおり明記されています。
上記届出書の活用をお願いしているのは、「特定技能1号」の在留資格で建設業務に従事する建設分野の特定技能外国人(在留資格「特定技能」)が現場に入場される場合のみです。その他の在留資格(例:「定住者」、「永住者」、「日本人の配偶者等」、「技能実習」)の方については、本届出書の対象ではなく、建設特定技能受入計画認定証もありません。
—— 国土交通省「概要、関係資料【特定技能制度(建設分野)】」
技能実習生についても、この届出書(別紙2)の対象ではありません。技能実習生の従事状況は、再下請負通知書・施工体制台帳のそれぞれ別の欄(「外国人技能実習生の従事の状況」欄)で扱います。
2号特定技能外国人は、受入計画の認定そのものの対象外です。認定証がありません。そのため、添付書類1点目に認定証を求めるこの届出書も、2号を対象としていません。
なお、2号特定技能外国人の従事状況を元請がどの書類・欄で確認するかは、一次資料に明記が見当たりません(要確認)。気になる場合は、元請企業にご確認ください。
⚠️ 下請指導ガイドライン第4の新設について
令和8年2月9日施行の改正で、下請指導ガイドラインに第4「外国人材を受け入れる下請企業に対する指導等について」が新設されました。
これにより、元請企業の役割・責任という考え方が、特定技能外国人以外の外国人材にも広がりました。解体工事をはじめ外国人材を活用する工事では、元請が下請企業に対して、適正な契約の締結や施工体制の確立、労働条件の改善などについて指導・助言に努めることが求められます(同ガイドライン第4)。
技能実習生を受け入れる下請企業も、元請による指導・助言(元請側の努力義務)の対象になると読めます(当事務所の解釈)。条文上は「外国人材」とだけ書かれており、技能実習生と名指しされているわけではありません。
すでに特定技能1号の在留資格を持つ方の業務区分の確認については、国土交通省が公表している「業務区分の読み替え表」を参照するようアナウンスされています。制度改正をまたいで働いている方がいる場合は、あわせてご確認ください。
誰が・いつ・どこへ出す?
基本のルールを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰が作成するか | 受入企業(=1号特定技能外国人を雇用する特定技能所属機関)と、一次下請企業の連名 |
| いつ出すか | その1号特定技能外国人を現場に新規入場させるとき。現場ごとに作成する |
| どこへ出すか | 元請企業(作成例では「工事事務所長」など現場責任者を宛先にしています) |
| 何と一緒に出すか | 添付書類5点(次の章) |
| 内容に変更があったら | 元請企業へ変更の届出を行う |
| 根拠 | 下請指導ガイドライン 第3・別紙2 |

ポイントは2つです。
- 1点目は、現場が変われば、その都度作り直す書類だということ。一度出したら終わりではありません。
- 2点目は、一次下請企業との連名が必要なことです。様式(別紙2)には「一次下請企業」欄と「受入企業」欄が分かれています。
受入企業自身が一次下請なら、実務上は両方の欄が同じ会社になると考えられます。ただしこの点はガイドラインに明記されておらず、当事務所の推測です。確実なところは元請企業にご確認ください。
受入企業が二次下請以下の場合は、間に入る一次下請企業にも名前を連ねてもらう必要があります。
自社が元請の立場なら
自社が発注者から直接工事を請け負う元請で、下請が1号特定技能外国人を現場に入れる場合は、立場が逆になります。
このときは、届出を出す側ではなく、下請から提出された届出を受け取り、内容を確認する側になります。確認すべき内容は、次の章で説明します。
記入項目と添付書類5点(国交省の作成例)
一号特定技能外国人建設現場入場届出書の記入項目は、表題部(届出日・宛先・一次下請企業/受入企業の名称と責任者の職・氏名)と、「記」以下の3ブロックで構成されます(国土交通省公表の作成例・記入例による)。
| ブロック | 記入項目 |
|---|---|
| 1 建設工事に関する事項 | 建設工事の名称/施工場所 |
| 2 入場する1号特定技能外国人に関する事項(3名分の欄。4名以上は欄の追加や別紙とする等で対応) | 氏名/生年月日/性別/国籍/業務区分/現場入場の期間/在留期間満了日/CCUS登録情報が最新であることの確認(確認日) |
| 3 受入企業・建設特定技能受入計画に関する事項 | 業務区分/従事させる期間(計画期間)/責任者(役職・氏名・連絡先) |
※4名以上を届け出る場合は、欄の追加や別紙とする等で対応します(国交省の記入例より)。
※業務区分=「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3区分のいずれかです(「ライフライン・設備」で一つの区分です。現場で担当させる工事の種類の分類)。ブロック3の「業務区分」「従事させる期間」は、受入計画の記載内容を、そのまま正確に転記します。
添付書類は、次の5点の写し(各1部)です。
- 建設特定技能受入計画認定証の写し(複数ある場合はすべて。認定証の別紙(建設特定技能受入計画に関する事項)も含む)
- パスポートの写し(国籍・氏名と在留許可の記載があるページ)
- 在留カードの写し
- 受入企業と本人との間の雇用条件書の写し
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)カードの写し(入場する本人のもの)

💡 CCUSとは
CCUS=現場で働く人の資格・経験・就業履歴を、業界共通の仕組みで登録・蓄積するシステムのことです。届出書を出す前提として、会社(事業者登録)と本人(技能者登録)の両方がCCUSに登録済みであることが必要です。未登録の場合は、先にそちらから進めてください。
届出書の「CCUS登録情報が最新であることの確認」欄は、入場する本人のCCUS登録情報が最新であることを確認し、確認日を記入する欄です。何をもって「最新」とするかの具体的な確認方法は、国土交通省の資料に定めが見当たりません(要確認)。迷う場合は、元請企業やJAC(一般社団法人建設技能人材機構)にご確認ください。
→ 建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録について、詳しくはこちら
様式そのものは、国土交通省のホームページで公開されています。
- 一号特定技能外国人建設現場入場届出書:word版/excel版
- 記入例(PDF)
- 建設特定技能受入計画認定証サンプル(PDF)
(掲載元:国土交通省「概要、関係資料【特定技能制度(建設分野)】」)ただし、これは「作成例」という位置づけです。元請企業が、これに他の在留資格の確認項目などを加えた独自様式を使っていることもあります。その場合は、追加された項目について元請企業にご確認ください。
書き方:欄ごとにどこから転記するか
「何を書けばいいか分からない」という方のために、欄ごとの記入元をまとめました。
| 欄 | 何を書く/どこから転記するか |
|---|---|
| 届出日 | 元請へ提出する日 |
| 提出者欄(一次下請企業・受入企業) | それぞれの名称・責任者の職・氏名を記入 |
| 建設工事の名称・施工場所 | その工事の名称と現場の住所 |
| 氏名・生年月日・性別・国籍 | 在留カード・パスポートの記載どおりに転記 |
| 業務区分(ブロック2) | ブロック3(受入企業側)の「業務区分」と同一にする |
| 現場入場の期間 | 在留カードの「在留期間」の範囲内におさまる期間にする |
| 在留期間満了日 | 在留カードの記載どおりに転記 |
| CCUS登録情報が最新であることの確認 | 入場する本人のCCUS登録情報が最新であることを確認し、□確認済にチェックして確認日を記入 |
| 業務区分/従事させる期間(ブロック3) | 受入計画の記載内容をそのまま正確に転記(自己判断で書き換えない) |
| 責任者(連絡窓口) | 受入企業側の担当者の役職・氏名・連絡先を記入 |
たとえば国土交通省の記入例では、「現場入場の期間」を2023年10月3日〜11月30日、「在留期間満了日」を2024年5月5日としています。現場入場の期間の終わり(11月30日)が、在留期間満了日(2024年5月5日)より前におさまっているか。ここが、元請が確認するポイントの一つです(次の章で説明します)。※あくまで国土交通省の記入例に出てくる数値で、実際の案件の数値ではありません。
当事務所でこの届出書を確認する際は、①受入計画の内容を確認する → ②届出書・添付書類をチェックする → ③元請へ提出する前に最終確認する、という順番で進めます。
📢 受入計画と届出書の内容が合っているか、提出前に確かめたい方へ
ブロック3の「業務区分」「従事させる期間」が受入計画とずれていないか、添付書類5点がそろっているか。提出前に一度、確かめておきたいという方は、やさしい行政書士事務所(📞 0463-57-8330/お問い合わせフォーム)までお気軽にご相談ください。
元請が確認する2点
元請企業は、届出書を受け取ったら、記載内容と添付書類の整合性に加えて、次の2点を確認することになっています(下請指導ガイドライン第2(2))。
- 業務区分:届出書「2 建設現場への入場を届け出る一号特定技能外国人に関する事項」の「業務区分」が、「3.受入企業・建設特定技能受入計画に関する事項」の「業務区分」と同じかどうか
- 現場入場の期間:届出書「2 建設現場への入場を届け出る一号特定技能外国人に関する事項」の「現場入場の期間」が、在留カードの「在留期間」の範囲内かどうか

つまり元請は、業務区分は届出書の中の記載どうしを見比べ、現場入場の期間は添付されている在留カードと突き合わせることで、受入計画・在留カードと食い違っていないかを確認できる形になっています。
出し忘れた・記載に不備があるとどうなる?
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。下請指導ガイドラインには、次の対応が明記されています。
- 元請から提出を求められる:1号特定技能外国人の受入れが確認されているのに届出がない場合、元請は受入企業に報告を求めます。すみやかに対応しないと、現場入場の調整に時間がかかることも実務上は考えられます。
- 添付書類と合わない届出は「無効」扱い:記載内容と各添付書類の情報の整合性が確認できない場合、届出は無効として扱われ、改めて適正な届出を行うよう指導されます。
- 求めに応じない・指導に従わない場合は協議会へ報告:所属する元請企業団体(JAC=一般社団法人建設技能人材機構を含む)を通じて、建設分野特定技能協議会へ報告されます。協議会は、国や業界団体でつくる、制度の適正な運用を確認する組織です。元請企業団体に所属していない元請企業は、直接、協議会へ報告します。
(自社が元請の立場の方へ)元請企業にも、注意すべき点があります。ガイドライン第2の(1)〜(3)にもとづいて確認・指導の役割が増えることになります。しかしこれを理由に、1号特定技能外国人の現場入場を不当に妨げることは認められません(同ガイドライン第2(4))。

🚨 その先にありうるリスク
告示とは、国の機関が決めた内容を公式に知らせる形式のことです。ここでは国土交通省が定めた基準を指します(正式名称は記事末の出典欄をご覧ください。以下「告示」)。
告示は、建設業許可を持っていることや、元請の指導に従うことなどを、受入計画の認定基準として定めています。
届出漏れや不備があったときに、直ちに受入計画の認定が取り消されるという規定はありません。もっとも、元請からの報告の求めや指導に応じない状態が続き、受入計画の認定基準を満たさない状態に至った場合には、認定の取消しにつながる可能性があります(告示第3条第3項・第8条)。
※これは告示の構造にもとづく当事務所の解釈です。
「元請から言われた書類くらい」と後回しにせず、早めに提出する、分からなければ元請か専門家に確認する、という対応をおすすめします。
なぜこの仕組みがあるのか
背景には、元請企業に課された確認義務があります。建設分野における特定技能の運用方針には、次のように定められています。
建設現場では、元請企業が現場管理の責任を負うことから、特定技能所属機関が下請企業である場合、元請企業は、特定技能所属機関が受け入れている特定技能外国人の在留資格及び従事の状況(従事させる業務の内容、従事させる期間)について確認すること。
—— 建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙5)第二
つまり、1号特定技能外国人を雇う会社が下請の立場にあるとき、国が定めた運用方針で、元請企業には在留資格や仕事の内容・期間を確認することが条件として課されています(下請指導ガイドライン第2(2)でも、確認事項として具体化されています)。この運用方針の条文自体は「特定技能外国人」とだけ書かれていて、文言上は1号に限定されていません。ただし、実際に元請へ提出する届出書の対象は1号だけです(前半でご説明したとおりです)。なお、建設業法第24条の7は、発注者から直接工事を請け負った特定建設業者に、下請負人が法令に違反しないよう指導に努めることを求めています(努力義務)。特定技能の下請指導ガイドラインは、これとは別に、1号特定技能外国人を受け入れる下請企業に対する元請の確認・指導を具体化したものです。
これに対応する形で、受入企業(特定技能所属機関)の側にも、元請の指導に従う義務が定められています。
特定技能所属機関は、1号特定技能外国人が従事する建設工事において、申請者が下請負人である場合には、発注者から直接工事を請け負った建設業者(元請建設業者)からの、国土交通省が別途定めるガイドライン(特定技能制度に関する下請指導ガイドライン)に基づく指導に従わなければなりません。例えば、特定技能所属機関が1号特定技能外国人を現場に入場させる際には、現場入場届出書を各添付書類と併せて元請建設業者に提出することが必要となります。
—— 特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-建設分野の基準について-(運用要領別冊)第4 2(1)③(元請建設業者の指導について)
元請がこの確認をする入口のひとつが、下請から提出される一号特定技能外国人建設現場入場届出書です。
混同しやすい書類との違い
「一号特定技能外国人建設現場入場届出書」は、名前や項目が似た書類と混同されがちです。ここで整理しておきます。
「作業員名簿」との違い
作業員名簿は、その現場で働く人全員(元請・下請を問わず、日本人も含む)の氏名・職種・資格などをまとめた一覧表です。
これに対して現場入場届出書は、1号特定技能外国人という特定の立場の人について、下請から元請へ個別に提出する届出です。対象になる人の範囲が異なります。
→ 作業員名簿とは?書き方と記入例|書くべき6項目と、元請も対象になる理由
「再下請負通知書」「施工体制台帳」の従事状況欄との違い
再下請負通知書と施工体制台帳には、それぞれ「一号特定技能外国人の従事の状況(有無)」という欄があります。ここには、その工事に1号特定技能外国人が従事するかどうかを「有」「無」で記載します。
これは会社ごとの施工体制を把握するための欄で、「有」「無」を記載するだけです。これに対して現場入場届出書は、氏名・業務区分・現場入場の期間まで書き込む、より詳しい個別の届出です。両方が必要になる場面が多いので、あわせて確認しておくと安心です。
→ 再下請負通知書は誰が出す?下請が間違えやすい提出先と時期
→ 施工体制台帳が必要な金額はいくら?5,000万円ラインと公共工事の落とし穴
「特定技能の定期届出」との違い
特定技能には、受け入れ企業が出入国在留管理庁に対して定期的に行う届出もあります。
こちらは入管への届出で、提出先も目的もまったく別のものです。現場入場届出書(元請へ・現場ごと)と、定期届出(入管へ・定期的に)を混同しないようにご注意ください。
→ 特定技能「届出」が年1回に — 受入企業がやるべき定期届出の最新ルール
「建設特定技能受入計画」との違い
現場入場届出書は、国土交通大臣の認定を受けた「建設特定技能受入計画」があることが前提になる書類です。受入計画の認定を受けていなければ、そもそも1号特定技能外国人を特定技能として雇うことができません。
受入計画の認定申請そのものや、認定までにかかる期間の目安は、別記事にまとめています。
→ 外国人就労管理システムとは?建設業の特定技能で入社日を落とさない順番と期限
受入企業は建設業許可の更新期限にも注意(神奈川県)
やさしい行政書士事務所は、秦野市を拠点に、神奈川県央エリアの建設業者さまから、建設業許可・経営事項審査のご相談をお受けしています(秦野市の建設業許可について)。
現場入場届出書の前提として、受入企業(特定技能所属機関)自身が建設業法第3条の許可を受けていることが、受入計画の認定基準のひとつになっています。
神奈川県の建設業許可は、有効期間が5年です。更新申請は、有効期間満了日の3か月前から30日前までに行います。更新申請をしないまま有効期間が満了すると、どんな場合であっても更新はできず、新規で許可を取り直すことになります。更新申請をした後に満了日を迎えた場合は、許可・不許可の処分が出るまでは、それまでの許可が引き続き有効です(神奈川県手引き 令和8年度版)。更新の詳しい手順は、別記事「建設業許可の更新ガイド(神奈川県)」でも解説しています。
許可の更新を逃してしまうと、その間、受入計画の認定基準のひとつを欠くことになりかねません。特定技能の受け入れを続けているあいだは、許可の更新期限もあわせて管理しておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
一号特定技能外国人建設現場入場届出書を出さないまま、あるいは記載に不備があるまま、外国人材を現場に入れてしまったらどうなりますか?
元請から提出を求められ、記載内容と添付書類が合わない届出は無効として扱われ、再提出を求められます。求めに応じない・指導に従わない場合は、建設分野特定技能協議会へ報告されます。その先には、受入計画の認定基準を欠くと判断され、認定が取り消される可能性もあります(告示の構造から読み取れる、当事務所の解釈です)。気づいた時点で、すみやかに元請へ連絡・提出してください。
届出書は、全国共通の決まった様式がありますか?
国土交通省のホームページに様式(word版・excel版)と記入例が公表されています。ただし、これは「作成例」という位置づけです。元請企業が、これに他の在留資格の確認項目などを加えた独自様式を使っていることもあります。その場合は、追加された項目について元請企業にご確認ください。
元請から提出を求められた届出書が、特定技能に関する項目がない古い様式(外国人建設就労者現場入場届出書=「等」なし)でした。どうすればよいですか?
古い様式の可能性があります。「外国人建設就労者等現場入場届出書」(「等」付き)は、令和5年3月時点で1号特定技能外国人を対象としていた当時の名称で、現在は「一号特定技能外国人建設現場入場届出書」に変わっています。国土交通省のホームページから最新のガイドラインと様式をご確認のうえ、元請企業に様式の更新をご相談ください。
自社が元請の場合も、何か対応が必要ですか?
はい。運用方針・下請指導ガイドラインにより、下請から提出された届出書をもとに、受け入れている1号特定技能外国人の在留資格や従事状況を確認することが求められています。また、ガイドライン第2の(1)〜(3)で役割・責任が生じることを理由に、現場入場を不当に妨げてはならないともされています。
建設業許可がまだないのですが、1号特定技能外国人を受け入れられますか?
建設業法第3条の許可を受けていることが、受入計画の認定基準のひとつです。許可がない場合は、先に許可取得のご相談をおすすめします。
2号特定技能外国人や技能実習生の場合も、この届出書が必要ですか?
いいえ。この届出書の対象は、建設分野の1号特定技能外国人だけです。
技能実習生は、再下請負通知書・施工体制台帳の「外国人技能実習生の従事の状況(有無)」欄で扱います。
2号特定技能外国人には受入計画の認定証がなく、この届出書(別紙2)の対象ではありません。ただし、2号特定技能外国人の従事状況を元請がどの書類・欄で確認するかは、一次資料に明記が見当たりません(要確認:元請企業にご確認ください)。
なお、技能実習生を受け入れる下請企業も、元請による指導・助言(令和8年2月9日施行の改正で新設されたガイドライン第4の、元請側の努力義務)の対象になると読めます(当事務所の解釈)。
まとめ
- 一号特定技能外国人建設現場入場届出書は、1号特定技能外国人を現場に入れる受入企業が、一次下請企業と連名で、元請企業に提出する届出
- 現場ごとに作成し、記入項目は表題部と3ブロック、添付書類は5点
- 元請は、業務区分と現場入場の期間の2点を確認する
- 出さない・記載が添付書類と合わないと、提出を求められる・無効扱いになる・協議会へ報告される、という順で対応が進む。その先には認定取消しの可能性もある(当事務所の解釈)
- 対象は建設分野の1号特定技能外国人だけ。技能実習生は再下請負通知書・施工体制台帳の該当欄で確認し、2号特定技能外国人の確認方法は一次資料に明記がない(要確認)。技能実習生を含む特定技能以外の外国人材については、元請の指導・助言に関する努力義務(ガイドライン第4)がある
- 「作業員名簿」「再下請負通知書・施工体制台帳」「特定技能の定期届出」「建設特定技能受入計画」とは、それぞれ別物
特定技能・建設業許可のご相談は、やさしい行政書士事務所へ
現場入場届出書だけでなく、「そもそも受入計画の認定はどう進めればいいのか」「建設業許可の要件を満たしているか不安」というご相談もいただきます。
やさしい行政書士事務所では、建設業許可の新規取得・更新から、1号特定技能外国人の受け入れに関するご相談まで、あわせてサポートしています。
料金の目安は、建設業許可・経審の料金ページ、特定技能の受け入れに関するご相談は在留資格の料金ページでご確認いただけます。
まずは無料相談から、お気軽にお電話ください。オンラインでのお問い合わせも受け付けています。
📞 電話:0463-57-8330(やさしい行政書士事務所/代表行政書士 宮本 雄介)
この記事の執筆・監修
この記事は、神奈川県秦野市のやさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介が、建設分野の特定技能に関する国土交通省の下請指導ガイドライン・運用要領・運用方針の最新版を確認したうえで執筆・監修しています。
- 住所:〒257-0003 神奈川県秦野市南矢名2123-1 オレンジハイツ今井2E
- 電話:0463-57-8330
出典
本記事は2026年9月18日時点で確認した、以下の一次資料にもとづきます。
- 特定技能制度等に関する下請指導ガイドライン(国土交通省。令和8年2月9日施行版。旧称:特定技能制度に関する下請指導ガイドライン)第2・第3・第4、別紙2(一号特定技能外国人現場入場届出書の作成例)。ガイドライン第2(2)・別紙2見出しは「一号特定技能外国人現場入場届出書」、様式表題・第3・国交省HPは「一号特定技能外国人建設現場入場届出書」と表記(PDF)
- 同ガイドライン改正 新旧対照表(国土交通省、2026年2月9日更新)(PDF)
- 特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-建設分野の基準について-(運用要領別冊・法務省・国土交通省編。平成31年3月20日公表、令和7年1月31日一部改正〈2026年9月時点の最新版〉)第4 2(1)③(元請建設業者の指導について)(PDF)
- 建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙5。法務大臣・厚生労働大臣・国家公安委員会・外務大臣・国土交通大臣。令和8年2月13日時点)第一・第二(PDF)
- 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令及び特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて当該分野を所管する関係行政機関の長が告示で定める基準を定める件(平成31年国土交通省告示第357号、以下「告示」)第3条第3項・第8条(PDF)
- 一号特定技能外国人建設現場入場届出書 記入例(国土交通省公表)(PDF)
- 一号特定技能外国人建設現場入場届出書 様式(国土交通省公表、word版/excel版)
- 建設特定技能受入計画認定証サンプル(国土交通省公表)(PDF)
- 業務区分の読み替え表(国土交通省公表)(PDF)
- 「外国人建設就労者等現場入場届出書」についてのQ&A(国土交通省。令和5年3月31日。旧ガイドライン名「特定技能制度及び建設就労者受入事業に関する下請指導ガイドライン」に基づく当時の資料)(PDF)
- 国土交通省「概要、関係資料【特定技能制度(建設分野)】」ウェブページ(リンク、2026年9月18日時点で確認)
※ 制度は改正が重ねられています。上記は2026年9月18日時点で確認した内容にもとづきます。実際の届出にあたっては、元請建設業者または国土交通省の最新の公表資料でご確認ください。