執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介(登録番号 第12082434号)|執筆・監修者について
「建設業の決算報告って、毎年出さないといけないの?」という疑問に、先に結論からお答えします。はい、毎年必要です。建設業許可を持っている限り、工事実績の有無にかかわらず、毎事業年度の終了後4か月以内に提出する義務があります。
目次
結論:決算報告(決算変更届)は毎年・決算後4か月以内
神奈川県の「建設業許可申請の手引き(令和8年度版)」には、「毎事業年度終了後4か月以内に、決算変更届を提出しなければなりません」と明記されています。ポイントは次の3つです。
- 毎年提出:許可を持っている間は、毎事業年度ぶんの提出が必要です
- 期限は決算後4か月以内:3月決算の会社なら7月末が目安です
- 例外なし:「工事があった年だけ出せばよい」という条件は付いていません
この「4か月」には税務申告の完了や決算書の組替えにかかる時間も含まれるため、実際に動ける準備期間は意外と短めです。「去年出したかどうか覚えていない…」という方は、記事の最後でご案内する無料の提出状況確認をご利用ください。
「決算変更届」「決算報告」「事業年度終了届」は同じ手続き
この手続きは呼び方がいくつもあるため、「別の書類では?」と混乱しがちです。中身はどれも同じ、毎年の決算報告を指します。
| 呼び方 | 補足 |
|---|---|
| 決算変更届 | 神奈川県の手引きで使われている代表的な名称 |
| 変更届出書(決算報告)・決算報告 | 様式や送付票に使われている表記 |
| 事業年度終了届 | 実務や他の行政庁で使われることがある通称(神奈川県の手引きには登場しません) |
神奈川県の手引きでは「決算変更届(変更届出書(決算報告))」と表記されています。呼び方が違っても、「事業年度が終了したので書類を提出します」という同じ届出です。
工事ゼロ・売上ゼロの年はどうなる?
「今年は工事を1件もしていないから出さなくていいはず」——これはよくある誤解です。神奈川県の手引きでは、工事実績がない年は工事経歴書に「実績なし」と記載して提出する扱いになっています。
つまり、様式そのものが実績ゼロの年の提出を前提に作られています。実績のない年こそ忘れやすいので、決算と提出をセットにして覚えておくのが安全です。
なお、売上がゼロだった年について「提出不要」とする記述も手引きには見当たりません。判断に迷うときは、許可を受けた行政庁(神奈川県知事許可なら神奈川県)に確認すると確実です。
毎年のサイクル:決算から提出までの4ステップ

毎年の流れは、おおまかに次の4ステップです。
- 1. 決算・税務申告:税理士さんの決算書が確定します(税務申告は税理士の業務分野です)
- 2. 建設業の様式へ組替え:税務申告に使った決算書のままでは受付されず、建設業法施行規則の様式(千円単位)への組替えが必要です。詳しくは建設業財務諸表への組替えの解説記事へ
- 3. 添付書類の準備:工事経歴書・直前3年の工事施工金額・納税証明書(法人は法人事業税、個人は個人事業税)などをそろえます
- 4. 4か月以内に提出:神奈川県では窓口・郵送・電子申請(JCIP)から選べます
ご自身で提出してみたい方は、書き方から提出方法までを決算変更届を自分で出す手順の記事で詳しく解説しています。
出さないとどうなる?(要点だけ)
未提出のリスクは別の記事で詳しく解説しているので、ここでは要点だけまとめます。
- 更新・業種追加が受けられない:直前の決算期まで提出していないと、許可の更新申請や業種追加ができません
- 許可を失うおそれ:更新できないまま有効期間が切れると許可はなくなり、新規に取り直すことになります
- 罰則の可能性:届出をしなかった場合、建設業法28条(指示・営業停止)や50条の罰則の対象になることがあります
すでに何年分かたまってしまった場合の対処も含めて、決算変更届を出し忘れたらどうなるかの記事をご覧ください。
目的別の関連記事
知りたいことに合わせて、次の記事へお進みください。
- 出し忘れていた・数年分たまっている → 出し忘れの結末とリカバリー
- 自分で出してみたい → 自分で出す手順と必要書類
- 決算書の組替えがよくわからない → 建設業財務諸表への組替え
- 公共工事への参入を考えている → はじめての経審の流れ
- 秦野市周辺で相談先を探している → 秦野市の建設業許可サポート
提出状況の確認は無料です

やさしい行政書士事務所(神奈川県秦野市)は、建設業に強い行政書士事務所として、一人親方から中堅ゼネコンまで決算変更届・財務諸表の組替え・経審を支援しています。決算変更届の提出状況や更新期限の確認は無料です。費用が発生するのは、税込のお見積りにご納得いただき、ご依頼いただいた後だけです。
- お電話:0463-57-8330(平日9:00〜18:00)
- メール:お問い合わせフォーム
- 費用の目安:料金表
本記事は神奈川県「建設業許可申請の手引き(令和8年度版)」に基づいています。提出方法や様式の取扱いは行政庁・年度により異なる場合があるため、最新の情報は国土交通省・神奈川県の公表資料でご確認ください。税務申告・登記など他士業の業務分野に関するご相談には、提携の税理士・司法書士をご紹介します。