建設業

建設リサイクル法 届出の書き方|7日前までに出す手順と様式【令和8年改定対応】

建設リサイクル法の届出は着工7日前まで

「解体工事の契約が決まったのに、聞いたことのない『建設リサイクル法の届出』が必要と言われた」

そんな状態で、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

建設リサイクル法の届出は、工事に着手する日の7日前までに終わらせないといけません。
出し忘れると、着工が遅れます。最悪の場合、工期全体がずれ込みます。

📋 この記事でわかること
  • 誰が・いつまでに・どこに出すのか
  • 届出書(様式第一号)と別表1〜3の書き方、間違えやすいポイント
  • 令和8年4月・5月に神奈川県の様式が変わった点

神奈川県央・秦野市を拠点に建設業のお客様を支援する行政書士が、法令の条文にあたりながら整理しました。
専門用語は必ず一言で言い換えます。安心して読み進めてください。😊

建設リサイクル法の届出とは? 一言でいうと

正式名称は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」です。

一言でいうと、「一定規模以上の解体・新築工事をするなら、コンクリートや木材をきちんと分別して再利用してください」と都道府県や市に約束する手続きです。
届出先は国ではなく、工事場所を管轄する都道府県知事(権限が移されている市区町村では市区町村長)です。

対象になる工事の発注者(施主)または自主施工者(=業者に頼まず自分で工事をする人)は、工事に着手する日の7日前までに、「分別解体等の計画」などを届け出る義務があります(法第10条第1項)。

💡 ポイント
建設業許可のように「持っていないと工事ができない資格」ではありません。工事1件ごとに、その都度出す届出です。ここが建設業許可との大きな違いです。

届出が必要な工事の規模(対象建設工事)

すべての工事に届出が必要なわけではありません。次の規模以上の工事が対象です。

建設リサイクル法の届出が必要な工事の規模:解体80平方メートル以上・新築増築500平方メートル以上・修繕模様替1億円以上・その他工作物500万円以上
工事の種類対象になる規模対応する別表
建築物の解体工事床面積の合計 80㎡以上別表1
建築物の新築・増築工事床面積の合計 500㎡以上別表2
建築物の修繕・模様替(リフォーム等)
※新築・増築にあたらないもの
請負代金 1億円以上別表2
その他の工作物の工事(土木工事等)請負代金 500万円以上別表3

金額はいずれも消費税込みが原則です(法第9条第1項・施行令第2条)。

「うちの現場、対象になるのかな?」と迷ったら、自己判断せず、提出先窓口(秦野市なら都市部建築指導課)に事前確認することをおすすめします。
対象なのに届出をしないと、後述の罰則の対象になり得るためです。

📢 1分で相談したい方へ
電話が難しい時間帯でも、お問合せフォームから「この工事、対象になりますか?」とご相談いただけます。

誰が・いつまでに・どこに届け出るのか

届出義務者は「発注者または自主施工者」

届出をするのは、工事を請け負う施工業者ではなく、発注者(施主)または自主施工者です(法第10条第1項)。
自主施工者とは、業者に工事を請け負わせず、自分で工事をする人・会社のことです。

ただし実務上は、元請業者や行政書士が委任状をもらって代理で届け出るケースがほとんどです。
ご自身で書類を全部揃える必要はありません。

期限は着工の7日前まで

工事に着手する日の7日前までに届け出なければいけません(法第10条第1項)。

土日祝日を挟むと想定より早く準備が必要になります。
契約が決まったら、すぐに着工日から逆算してスケジュールを組みましょう。

建設リサイクル法の手続きの順番:契約前の書面説明、契約、着工7日前までに届出、着工
⚠️ 罰則があります
届出をしない・うその届出をすると20万円以下の罰金の対象になり得ます(法第51条第1号)。届出後の変更届出(法第10条第2項)を怠った場合も同じです。
さらに、都道府県知事から分別解体等の計画の変更などを命じられたのに従わなかった場合は、30万円以下の罰金です(法第50条第1号)。

提出先は工事場所の市区町村によって違う

神奈川県内では、県土木事務所が窓口になる地域と、横浜市・川崎市・相模原市など、県から権限を移されている市が窓口になる地域があります。

秦野市で工事をする場合は、秦野市 都市部建築指導課(建築指導担当・電話 0463-83-0883)が窓口です。
県土木事務所ではなく、市役所へ直接届け出る点に注意してください。

厚木市・平塚市など近隣市でも、窓口が市か県かは市ごとに異なります。
神奈川県の「建設リサイクル法の届出」ページ(窓口一覧へのリンクあり)で、工事場所の市区町村を確認するのが確実です。

建設リサイクル法 届出書の書き方【様式第一号・別表1〜3】

ここからが本題です。実際の書類の中身を見ていきましょう。

届出書(様式第一号)の主な記載項目

届出は、省令で定められた「様式第一号」の届出書で行います(特定建設資材に係る分別解体等に関する省令〔平成14年国土交通省令第17号〕第2条第2項)。主な記載項目は次のとおりです。

  • 工事の名称・工事の場所
  • 工事の種類(解体/新築・増築/修繕・模様替/その他工作物)
  • 発注者の氏名(法人名)・住所・連絡先
  • 元請業者(自主施工の場合は自主施工者)の氏名・住所・建設業許可番号
  • 工事着手予定年月日・工事完了予定年月日
  • 分別解体等の計画の概要
⚠️ 特に間違えやすいのが「工事着手予定年月日」
契約日ではなく、実際に現場で解体・工事作業が始まる日を書きます。ここがずれると、7日前ルールの計算も狂ってしまいます。

別表1〜3の書き方(工事の種類ごとに使い分け)

届出書には、工事の種類に応じた別表(分別解体等の計画等)を添付します。上の対象規模の表と対応させると、次のとおりです。

別表1は建築物の解体工事用、別表2は建築物の新築・増築・修繕・模様替用、別表3は建築物以外の工作物の工事用
  • 別表1:建築物の解体工事
  • 別表2:建築物に係る新築工事等(新築・増築・修繕・模様替)
  • 別表3建築物以外の工作物(土木工事等)用

それぞれの別表には、構造・階数のほか、使用する特定建設資材(コンクリート、コンクリートと鉄が混ざったもの、木材、アスファルト・コンクリート)の種類ごとに、分別解体の方法や再資源化施設の名称・所在地、廃棄物の見込量を記入する欄があります。

書き方で迷いやすいのは次の点です。

  • 工事の種類の選び方:まず「解体」「新築・増築」「修繕・模様替」「その他工作物」のどれに当たるかを先に決め、対応する別表を選びます。増築とリフォームが混在する場合など、判断に迷うときは窓口に確認してください。
  • 分別解体等の方法欄:コンクリート・木材などを現場でどう分別するか(手作業か機械分別か、作業の順序)を具体的に書きます。「適切に分別する」のような抽象的な表現だけでは不十分とされることがあります。
  • 再資源化施設の名称・所在地欄:実際に廃棄物を搬入する中間処理施設・再資源化施設の名称と所在地を記入します。届出前に処分委託先と調整し、施設名を確定させておきましょう。
  • 特定建設資材廃棄物の見込量欄:様式の欄に単位の指定があります。最新様式の欄の単位に従って記入し、不明な点は提出先窓口に確認してください。

よくある記入ミス

建設リサイクル法届出のよくある記入ミス5つ:着手日を契約日で記入、発注者欄と自主施工者欄の取り違え、別表の選び間違い、添付書類の不足、古い様式での提出
  • 工事着手予定年月日を「契約日」で記入し、7日前ルールの起算日を誤る
  • 発注者欄と自主施工者欄を取り違える
  • 工事の種類の判定を誤り、別表を1つ違いで選んでしまう(例:修繕・模様替なのに別表1を使う)
  • 案内図・工程表・委任状などの添付書類が不足している
  • 令和8年4月改定前の古い様式のまま提出してしまう

添付書類チェックリスト

✅ 提出前にチェック
  • 案内図(工事現場の位置がわかる地図)
  • 設計図または現況の写真
  • 工程表
  • 委任状(発注者以外が届け出る場合)

書類が1点でも足りないと、窓口で受理してもらえず、7日前ルールに間に合わなくなることがあります。
提出前に必ず一覧で確認しましょう。

令和8年4月・5月に神奈川県の様式が変わった点(要チェック)

神奈川県は、令和8年(2026年)に建設リサイクル法の届出様式を改定しています。

📢 令和8年の様式改定(神奈川県)
  • 令和8年4月9日:届出書・別表1〜3の様式を改定(届出書に情報公開に関する文言を追記)
  • 令和8年5月19日:届出書・別表1〜3・変更届出書のPDF版を新たに掲載

古い様式のまま提出すると、窓口で書き直しを求められ、時間をロスします。
必ず神奈川県または提出先市区町村の最新様式を、提出直前にダウンロードし直してください。

なお、秦野市公式ホームページに掲載されている届出様式は、2026年7月28日時点で「令和5年3月7日以降」版と案内されています。
市の配布様式が県の令和8年改定内容に更新済みかどうかは、提出前に秦野市 都市部建築指導課(0463-83-0883)へ直接ご確認ください。

届出だけじゃない!契約前の「書面説明義務」も忘れずに

実は、建設リサイクル法には届出のほかにもう一つ、見落とされがちな義務があります。

対象工事を元請として請け負おうとする建設業者は、契約を結ぶ前に、発注者へ書面を交付して説明しなければいけません(法第12条第1項)。
説明する内容は、次の事項です(法第10条第1項第1号〜第5号)。

  • 解体工事の場合:解体する建築物等の構造
  • 新築工事等の場合:使用する特定建設資材の種類
  • 工事着手の時期・工程の概要(いずれの工事も)
  • 分別解体等の計画(いずれの工事も)
  • 解体工事の場合:解体する建築物等に用いられた建設資材の量の見込み

これは「届出」より前の段階、つまり契約書にハンコを押す前の義務です。
届出のことばかり気にして、この説明義務を飛ばしてしまう事業者の方も少なくありません。

💡 順番はこうです
契約前の書面説明 → 契約 → 着工7日前までに届出 → 着工

ご依頼から提出までの流れ(目安)

  1. お電話・フォームでのご相談(工事の種類・規模をヒアリング)
  2. 必要書類・図面のご提出(案内図・設計図・工程表など)
  3. 届出書・別表の作成
  4. 内容のご確認
  5. 窓口への提出代行

書類がすべてお手元に揃っている場合、目安として中3営業日程度で提出まで進められます(現地確認や図面の追加取得が必要な場合は前後します)。
お見積りは無料です。まずはお気軽にご相談ください。

特に注意したい失敗パターン

契約日と工事着手日を混同してしまうケースが典型的です。
契約日から数えて7日前ルールを計算してしまうと、実際の着工日を基準にしたときには届出期限が過ぎていた、ということが起こり得ます。

契約日ではなく、重機が入る・解体作業が始まる実際の着工日から逆算して、届出のスケジュールを組んでください。

建設業許可・経営事項審査とあわせて確認したいこと

建設リサイクル法の届出は、建設業法とは別の法律の手続きです。
ただし、解体工事や新築工事を請け負う建設業者にとっては、次のような周辺手続きとセットで考える必要があります。

いずれも提出先・期限がバラバラで、担当者の方が一人で全部管理するのは大変です。
当事務所では、建設業許可・決算変更届・経審をまとめてサポートする料金プランもご用意しています。詳しくは「建設業のお手続きサポート(決算変更届・許可更新・経審)」をご覧ください。

よくある質問

Q. 施主が個人で、業者に工事を丸投げしている場合、届出は誰がやるの?
A. 法律上の義務者は発注者(施主)または自主施工者ですが、実務では元請業者や行政書士が委任状をもらって代理提出するのが一般的です。ご自身で手続き方法を調べる必要はありません。
Q. 届出をした後に、着工日が変わったらどうする?
A. 内容に変更が生じた場合は、変更届出書の提出が必要です(法第10条第2項)。放置すると法第51条第1号の罰則の対象になり得るため、日程が動いた時点で速やかに窓口へ相談してください。
Q. 対象工事の規模かどうか、自分で判断していい?
A. 面積や金額の境界線上にあるケースは判断が分かれることがあります。自己判断せず、提出先窓口(秦野市なら都市部建築指導課)に事前確認することをおすすめします。

まとめ

建設リサイクル法の届出は、次の3点を押さえれば迷いません。

  1. 対象規模(解体80㎡・新築500㎡・修繕1億円・その他工作物500万円)に当てはまるか確認する
  2. 着工7日前までに、工事場所の窓口(秦野市なら市の都市部建築指導課)へ届け出る
  3. 提出前に令和8年改定後の最新様式を使っているか確認する

契約前の書面説明義務、変更届出、対象規模の判断など、迷いやすいポイントがいくつも重なる手続きです。
「これで合っているか不安」という段階で、一度専門家に見せてしまうのが一番早く、確実です。

建設リサイクル法の届出のご相談はやさしい行政書士事務所へ

建設リサイクル法の届出、まずは無料相談で確認しませんか

やさしい行政書士事務所は、神奈川県秦野市を拠点に、神奈川県央エリアの建設業のお客様を専門にサポートしています。建設リサイクル法の届出書類の作成・提出代行はもちろん、建設業許可・経審・決算変更届まで、まとめてご相談いただけます。「この工事、届出は必要?」「様式、これで合ってる?」という段階でも大丈夫です。「ブログを見た」とお伝えいただくとスムーズです。😊

やさしい行政書士事務所(代表行政書士 宮本 雄介)

📞 電話:0463-57-8330(無料相談受付中)

✉️ メール:お問い合わせフォームはこちら

💬 LINE:LINEで相談する

出典
・建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成12年法律第104号)第9条・第10条・第12条・第50条・第51条(e-Gov法令検索・2026年7月28日確認)
・同法施行令(平成12年政令第495号)第2条(e-Gov法令検索・2026年7月28日確認)
・特定建設資材に係る分別解体等に関する省令(平成14年国土交通省令第17号)第2条(e-Gov法令検索・2026年7月28日確認)
・神奈川県「建設リサイクル法の届出」(令和8年4月9日様式改定・5月19日PDF版掲載・2026年7月28日確認)
・秦野市「建設リサイクル法のご案内」(2026年7月28日確認)

※本記事は2026年7月28日時点の法令および神奈川県・秦野市の公表情報に基づいて作成しています。届出様式・窓口・手数料等は改定される場合があるため、実際の届出前には必ず提出先窓口の最新情報をご確認ください。個別の工事が届出対象に該当するかどうかは、必ず提出先窓口にご確認ください。
執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介
ABOUT ME
やさしい行政書士事務所のマスコット猫
宮本 雄介
やさしい行政書士事務所 代表。行政書士(登録番号 第12082434号/神奈川県行政書士会所属)。2011年に行政書士試験に合格し、2012年に開業。以来1,000件以上の相談に対応してきました。建設業許可・経営事項審査(経審)、補助金、会社設立、在留資格、相続を取り扱い、なかでも神奈川県の建設業者の許認可を得意としています。弁護士事務所・社労士事務所での実務経験と、複数企業の社外取締役の経験を持ち、手続きの代行だけでなく経営の視点からも助言します。神奈川県秦野市を拠点に、県内の事業者をサポートしています。