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たばこ小売販売業許可申請とは
コンビニエンスストアの開業やキャッシュ&キャリーでのたばこ販売開始など、新たに製造たばこを販売されたい方には、「たばこ小売販売業許可」が必要です(たばこ事業法22条1項)。申請書の提出先は日本たばこ産業株式会社(JT)の受付窓口で、受理と現地調査をJTが行い、その結果に基づいて財務(支)局が審査し、許可・不許可を決定します。制度についての相談窓口は、予定営業所の所在地を管轄する財務(支)局です。
この許可は、書類さえ整えば下りるというものではありません。最寄りのたばこ販売店との距離とたばこの取扱予定高という2つの基準があり、場所を決めてしまってから届かないと分かっても動けません。当事務所では、申請書類の作成から提出までを一貫してお引き受けするとともに、物件を押さえる前の見通しの整理からご相談を承っています。
たばこ屋の開業を考えている方へ:先に押さえる5つのこと
「たばこ屋を開業したい」と考えたときに、要件の細部より先に整理しておきたい点をまとめます。
1. 正式には「免許」ではなく「許可」
「たばこ販売免許」と呼ばれることがありますが、法律上の名称は製造たばこの小売販売業の許可です(たばこ事業法22条1項)。「免許」という語が出てくるのは、許可を受けたときに納める登録免許税15,000円の場面です(登録免許税法 別表第一 第66号(3))。ただし、たばこ事業法24条1項の規定により期限が付された許可の場合、登録免許税はかかりません(登録免許税法別表第一 第66号(3)かっこ書き)。
2. 許可を受けずに売ると罰則がある
許可を受けずに製造たばこの小売販売を業として行った場合、30万円以下の罰金と定められています(たばこ事業法49条3号)。また許可を受けたあとも、正当な理由がないのに1ヶ月以内に営業を開始しなかったとき、1ヶ月を超えて営業を休止したときなどは、許可の取消しまたは1ヶ月以内の営業停止の対象になります(同法31条)。
3. 加熱式たばこ・電子たばこは、扱いが分かれる
葉たばこを原料の全部または一部とする加熱式たばこは「製造たばこ」に当たり(たばこ事業法2条3号)、この許可の対象です。製造たばこ以外のものでも、喫煙用に供されるものは「製造たばこ代用品」として製造たばことみなされます(同法38条1項・2項)。
ただし同法38条2項は、製造たばこ代用品から医薬品医療機器等法の医薬品および医薬部外品を明文で除いています。厚生労働省は「ニコチンは医薬品成分」であり、「ニコチンを含む電子タバコは、基本的に、薬事法に基づく承認(有効性や安全性などの確認)が必要ですが、これまで国内で承認された製品はありません」としています(平成22年8月18日掲載。引用中の「薬事法」は現在の医薬品医療機器等法です)。つまりニコチン入りのリキッドは、たばこ小売販売業の許可で扱える範囲ではありません。ニコチンを含まないリキッドが製造たばこ代用品に当たるかどうかは製品ごとの判断になるため、取り扱う予定がある場合は事前にJT支社と所轄の財務(支)局にご確認ください。
4. 飲食店の中で売るなら「特定小売販売業」
劇場、旅館、飲食店、売場面積の合計が400平方メートル以上の大規模な小売店舗など、閉鎖性があり消費者の滞留性が強い施設内で販売する場合は「特定小売販売業」になります(たばこ事業法施行規則20条2号)。ただし、これらの施設内であっても、一般人が通行利用する通路に面している場所での販売は特定小売販売業に当たりません(製造たばこ小売販売業許可等取扱要領 第1章 第一 8ただし書)。この場合は一般小売販売業として、距離基準と月4万本の取扱高基準で審査されます。通路に面していない場所であれば、特定小売販売業は距離基準を満たしているものとみなされ、取扱高基準も月3万本に下がります(ただし、予定営業所が大規模な小売店舗〔売場面積400平方メートル以上〕の場合は、取扱高基準を満たしているものとみなされます。同要領 第二2⑶ロ⒝なお書き)。一方で許可の際には、「たばこの売場は施設内に向けて設置し、看板等をその施設外に掲出しないこと」「施設内に喫煙設備を設けること」という条件が必ず付されます。健康増進法の規定により喫煙をするために利用できない設備は、ここでいう喫煙設備には当たりません。飲食店を開くところから始める方は、飲食店営業許可とあわせて計画してください。
5. 店舗以外の場所で売るなら「出張販売の許可」
すでに許可を受けている小売販売業者が、営業所以外の場所(イベント会場、施設内の売店など)に出張してたばこを販売するときは、別に出張販売の許可が必要です(たばこ事業法26条1項)。申請書の提出先は、許可を受けている営業所の最寄りのJT支社です。登録免許税は3,000円で、標準処理期間は小売販売業の許可と同じく「申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内」です。ただし、同条2項で準用する同法24条1項の規定により期限が付された許可の場合、登録免許税はかかりません(登録免許税法別表第一 第66号(4)かっこ書き)。
許可要件について
たばこ販売許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります:
1. 場所に関する要件
- 既存のたばこ小売店から一定距離以上離れていること
- 基準距離は25メートルから300メートルまでの範囲内で財務大臣が定めます(たばこ事業法施行規則20条2号)
- 例:指定都市(人口50万人以上の市制施行地、東京都の特別区、その他別に定める市制施行地)の繁華街(A)では25メートル、住宅地(B)では300メートル。全体は下の一覧表のとおりです
- 予定営業所が袋小路に面しているなど、たばこの購入に著しく不便な場所でないこと
- たばこ売場の位置を、申請書に添付する図面で示せること
- 申請書には予定営業所の位置を示す図面を添付します(たばこ事業法施行規則19条1号ニ)。財務省の添付書類チェック表では、店舗の出入口・たばこ売場・周辺地図を明記することとされています(財務省『たばこ小売販売業の申請者の皆様へ』添付書類チェック表)。特定小売販売業の場合は喫煙設備の設置場所も明記します(財務省『たばこ小売販売業の申請者の皆様へ』添付書類チェック表7備考)。予定営業所が大規模な小売店舗(売場面積400平方メートル以上)の場合は、売場面積もあわせて記載します(財務省『予定営業所の位置を示す図面』記載例)。なお、年齢確認の徹底やポスターの掲示、自動販売機の適正な管理の徹底は、許可基準ではなく許可を受けたあとに取り組んでいただく事項です。ただし、自動販売機で販売する場合の年齢識別装置の常時作動は許可の条件として必ず付されます。条件に違反すると、罰則(たばこ事業法49条4号)や許可の取消し・営業停止(同法31条2号)の対象になります
距離基準の一覧(財務大臣が定める基準距離)
基準距離は、予定営業所の所在地の「地域区分」と「環境区分」の組み合わせで決まります。大蔵省告示第74号が定める表は次のとおりです(単位:メートル)。
| 地域区分\環境区分 | 繁華街(A) | 繁華街(B) | 市街地 | 住宅地(A) | 住宅地(B) |
|---|---|---|---|---|---|
| 指定都市 | 25 | 50 | 100 | 200 | 300 |
| 市制施行地 | 50 | 100 | 150 | 200 | 300 |
| 町村制施行地 | ― | ― | 150 | 200 | 300 |
「指定都市」は、人口50万人以上の市制施行地、東京都の特別区、その他別に定める市制施行地を指します(大蔵省告示第74号 別表一)。ただし財務省リーフレット(令和7年3月3日改正)の別表にはこのうち「その他別に定める市制施行地」の記載がありません。該当しそうな場合は、所轄の財務(支)局にご確認ください。環境区分は、繁華街が「乗車人員が1日当たり20,000人以上の大規模な駅・バスターミナル」または「遊興飲食施設・商店・観光客施設が100店以上連続している街路」、市街地が「市街地形成施設が20%を超える部分を占めている街路(繁華街(A)及び繁華街(B)に該当するものを除きます)」、住宅地が「住宅と農地等が80%以上を占めている街路」という基準で分けられます(同 別表二)。このうち繁華街・住宅地はさらにA・Bに分かれ、繁華街(A)は乗車人員が1日当たり50,000人以上の駅・バスターミナルおよび遊興飲食施設等が200店以上連続している街路、住宅地(B)は農地等が2分の1を超える街路または農地等の中に50世帯未満の小規模な住宅の集団を形成している地域の街路です(同 別表二)。なお、繁華街の区分があるのは指定都市と市制施行地だけです。
ご自身で環境区分を確定させることはできません。環境区分は、申請後のJTの現地調査の結果に基づいて区分されます。距離の測定も、予定営業所の出入口の中央から最寄りのたばこ販売店の出入口の中央まで、人や車が通常往来する道路に沿って測る決まりです。
距離基準には特例もあります。特定小売販売業の申請は距離基準を満たしているものとみなされます。最寄りのたばこ販売店が正当な理由なく1か月を超えて休業している場合(大蔵省告示第74号 2⑵)は、その販売店との距離を測定しません。往復合計4車線(車線道路に限り、2輪車及び軽車両の車線を除きます)以上の道路を隔てて位置する場合は、原則としてその販売店との距離を測定しません(ただし、両者の間または概ね20メートル以内に横断歩道等があり、通行人の主たる流れがそこを通る立地と認められる場合は除きます。同2⑾)。これらの特例で測定しないのはその販売店との距離だけで、ほかの既設営業所との距離は基準距離に達している必要があります。予定営業所が沖縄県にある場合は、距離基準そのものが適用されません。
2. 申請者に関する要件
- たばこ事業法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者、破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない者などに当たらないこと(たばこ事業法23条1号・2号・5号〜7号。3号=営業所の位置、4号=取扱予定高は、別の要件として上で扱っています)
- 法人の場合、たばこの販売が定款または寄附行為で定められた目的の範囲に含まれていること
3. 取扱予定高要件
- 予定営業所におけるたばこの取扱予定高が、月間4万本以上あること
- 特定小売販売業(劇場、旅館、飲食店等)の場合は月間3万本
- 特例があります。繁華街(A)・繁華街(B)・市街地にあり、最寄りのたばこ販売店との距離が基準距離に達している場合は、取扱高基準を満たしているものとみなされます。予定営業所が沖縄県にある場合は取扱高基準の適用がなく、申請者が身体障害者等に当たる場合は基準が8割に緩和されます(大蔵省告示第74号 3)。ただし、同一の申請者が複数の申請をする場合はいずれか一つの申請にのみ適用され、すでにこの特例で許可を得ている場合は使えません。また、病気などの正当な理由がある場合を除き、申請者自身がたばこ販売業に従事する必要があります
月4万本は、どれくらいの規模か
「月間4万本」は、たばこ事業法施行規則21条が定める標準です。20本入りに換算すると月2,000箱、30日で割ると1日あたり約67箱。特定小売販売業なら月3万本=1日あたり約50箱です(大規模な小売店舗〔売場面積400平方メートル以上〕であれば、取扱高基準を満たしているものとみなされます)。数字だけ見ると遠く感じますが、毎日人が通る立地であれば現実的な水準で、逆に人通りの少ない場所では最初の関門になります。
「たばこの販売許可は難しい」と言われるのは、距離基準(施行規則20条2号)と取扱予定高(同21条)という2つの関門があるためです。審査は原則として受理年月日の早い申請から順に行われ、同じ日に受理した申請が2件以上あって競合する場合は抽選になります。物件を契約したあとで距離基準に届かないと分かっても動けないため、場所を押さえる前の確認が要になります。
4. その他の要件
- 予定営業所の使用権利を有していること
- 許可後1ヶ月以内に開業できる見込みがあること
- 自動販売機を設置する場合の要件
- 一般小売販売業:店舗に併設し、従業員が直接かつ容易に視認できること
- 特定小売販売業:管理責任者が直接かつ容易に視認できる場所であること
申請から許可までの標準的な期間
財務省が公表している標準処理期間は、「申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内」です。財務省のリーフレットも「申請から決定までに2ヶ月程度かかります」と案内しています。書類の不備があれば受理そのものが遅れるため、開業日が決まっている場合は逆算してご準備ください。
【タイムライン】
- レストランでたばこ小売販売業の許可を取得するまでの一般的な流れと期間は以下の通りです。
- ① 事前相談:
- 申請予定の営業所所在地を管轄する日本たばこ産業株式会社(JT)の支社に相談し、財務省のHPから申請書類を入手します。
- ② 申請書類の準備:
- 必要な書類を揃えます。個人事業主の場合、住民票、登記されていないことの証明書などが必要です。法人の場合、登記事項証明書や定款の写しなどが求められます。
- ③ 申請書類の提出:
- 準備した書類をJTの該当支社の受付窓口に提出します。
- ④ 審査:
- 提出された申請書類に基づき、財務(支)局が審査を行います。
- ⑤ 現地調査:
- JTは、申請書類の受理後、たばこ事業法および同法施行規則等に基づいて現地調査等を行います。環境区分(繁華街・市街地・住宅地)も、この現地調査の結果に基づいて区分されます。
- ⑥ 許可の決定:
- 標準処理期間は「申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内」です。審査は原則として受理年月日の早い申請から順に行われ、同日に競合する申請があるときは抽選になります。
- ⑦ 登録免許税の納付:
- 許可を受けた場合、登録免許税15,000円を納付します。
- ⑧ 営業開始:
- 許可取得後、1か月以内にたばこの小売販売を開始する必要があります。
- 書類の収集(本籍地の市区町村や法務局に請求するものがあります)に要する期間を加えると、ご相談から営業開始までは余裕をみておくと安心です。標準処理期間はあくまで「受理後」の目安であり、受理までの準備期間は含まれていません。
※許可が下りた場合、登録免許税15,000円の納付が必要です。
ご準備いただく書類・情報
- 住民票の抄本/身分証明書/登記されていないことの証明書(個人の場合)
- ここでいう「身分証明書」は運転免許証やパスポートではありません。本籍地の市区町村が発行する、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者・禁治産者に該当しない旨の証明書です(たばこ事業法施行規則19条1号ロ。本籍地の市区町村が発行する旨は財務省『たばこ小売販売業の申請者の皆様へ』添付書類チェック表4による)。外国人の方はこの証明書の添付は不要です
- あわせて、住民票の抄本(外国人の方は在留カードの写し等)と、法務局が発行する「登記されていないことの証明書」(後見登記等に関する法律10条1項1号の登記事項証明書)が必要です。いずれも申請日の前3ヶ月以内に発行されたものをご用意ください
- 店舗・施設の図面
- 財務省の記載例では、店舗の出入口・たばこ売場・周辺地図を明記することとされています(財務省『予定営業所の位置を示す図面』記載例)。自動販売機を設置する場合は自動販売機と店舗の位置関係が分かるように、特定小売販売業の場合は喫煙設備の設置場所も記載します。予定営業所が大規模な小売店舗(売場面積400平方メートル以上)の場合は売場面積もあわせて記載します
- 既存の図面がない場合は、当事務所でも作成支援が可能です
- 賃貸借契約書(賃借の場合)
- 販売場所の使用権原を証明するために必要
- 契約者と申請者が異なる場合は、追加書類が必要となることがあります
- 会社関係書類(法人の場合)
- 登記事項証明書、定款または寄附行為(たばこ事業法施行規則19条2号イ)
- 発行後3ヶ月以内のものをご用意ください
費用について
基本料金:109,800円(+税)
※複数店舗の同時申請や、特殊な案件の場合は別途お見積りとなります。
他の許認可の料金とあわせて確認したい方は、許認可・補助金の料金表をご覧ください。
よくあるご質問
Q1. 申請は自分でもできますか?
A1. できます。たばこ事業法22条1項は、許可を受ける者を「製造たばこの小売販売を業として行おうとする者」とだけ定めており、個人・法人を問いません。ただし添付書類には、本籍地の市区町村が発行する証明書や法務局が発行する登記事項証明書など、取り寄せに日数のかかるものが含まれます(同条3項、同法施行規則19条)。ご自身での準備が難しい場合は、当事務所が書類の収集から提出までお引き受けします。
Q2. 不許可となるケースはありますか?
A2. あります。たばこ事業法23条は1号から7号までの不許可事由を定めており、実務で問題になりやすいのは3号(営業所の位置=距離基準)と4号(たばこの取扱いの予定高が財務省令の標準に達しないこと)です。審査は原則として受理年月日の早い申請から順に行われ、同じ日に受理した申請が2件以上あって競合する場合は抽選になります。書類に不備があれば受理そのものが遅れます。
Q3. 急ぎの申請は可能ですか?
A3. 書類の準備は早められますが、審査そのものは短縮できません。財務省が公表している標準処理期間は「申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内」です。開業日が決まっている場合は、そこから逆算して早めにご相談ください。
Q4. 「たばこ販売免許」と呼ばれることがありますが、正式には何ですか?
A4. 法律上は「免許」ではなく「許可」です。正式には製造たばこの小売販売業の許可といいます(たばこ事業法22条1項)。「免許」という語が出てくるのは、許可を受けたときに納める登録免許税15,000円の場面です(登録免許税法 別表第一 第66号(3))。ただし、たばこ事業法24条1項の規定により期限が付された許可の場合は、登録免許税はかかりません。
Q5. たばこの販売許可は難しいと聞きました。何で落ちるのですか?
A5. 関門は2つあります。1つは距離基準で、最寄りのたばこ販売店との距離が、予定営業所の所在地の区分ごとに定められた25メートルから300メートルまでの基準距離に達している必要があります(たばこ事業法施行規則20条2号、大蔵省告示第74号)。もう1つは取扱予定高で、月間4万本に達しないと認められるときは許可されないことがあります(同規則21条)。場所を決めてから気づくと動けないため、物件を押さえる前の確認が要になります。
Q6. 月間4万本という取扱予定高は、どれくらいの規模ですか?
A6. 20本入りに換算すると月2,000箱、30日で割ると1日あたり約67箱です。劇場・旅館・飲食店・売場面積400平方メートル以上の大規模小売店舗など、閉鎖性があり消費者の滞留性の強い施設内で販売する「特定小売販売業」の場合は、月間3万本=1日あたり約50箱になります(大蔵省告示第74号 3(2))。売場面積が400平方メートル以上の大規模な小売店舗であれば、取扱高基準を満たしているものとみなされます(製造たばこ小売販売業許可等取扱要領 第二2⑶ロ⒝なお書き)。
Q7. 申請先は財務局ですか、JTですか?
A7. 申請書を提出するのは日本たばこ産業株式会社(JT)の受付窓口です。受理と現地調査をJTが行い、その結果に基づいて財務(支)局が審査し、許可・不許可を決定します。制度についての相談窓口は、予定営業所の所在地を管轄する財務(支)局です。
Q8. すでに許可を受けた店が、イベント会場など別の場所で売りたいときは?
A8. 出張販売の許可が必要です(たばこ事業法26条1項)。申請書の提出先は、許可を受けている営業所の最寄りのJT支社です。登録免許税は3,000円ですが、同条2項で準用する同法24条1項の規定により期限が付された許可の場合はかかりません。標準処理期間は小売販売業の許可と同じく「申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内」です。
Q9. 加熱式たばこや電子たばこも、この許可で売れますか?
A9. 葉たばこを原料の全部または一部とする加熱式たばこは「製造たばこ」に当たり(たばこ事業法2条3号)、この許可の対象です。一方、ニコチンを含むリキッドは医薬品医療機器等法上の医薬品とされ、たばこ事業法38条2項が製造たばこ代用品から医薬品・医薬部外品を明文で除いているため、この許可では扱えません。厚生労働省も「ニコチンを含む電子タバコは、基本的に、薬事法に基づく承認(有効性や安全性などの確認)が必要ですが、これまで国内で承認された製品はありません」としています(平成22年8月18日掲載。引用中の「薬事法」は現在の医薬品医療機器等法です)。ニコチンを含まないリキッドが製造たばこ代用品に当たるかどうかは製品ごとの判断になるため、取り扱う前にJT支社と所轄の財務(支)局にご確認ください。
申請例
【事例1:コンビニエンスストア開業】 新規にコンビニエンスストアを開業されるA社様。開業までのスケジュールが厳しい状況でしたが、書類の収集と提出を並行して進め、予定どおりのオープンに間に合いました。
※事例は実際のご依頼をもとに、お客様が特定されないよう内容を一部変更しています。許可の可否は個々の立地・条件によって異なります。
【事例2:ドラッグストアチェーン】 複数店舗での一括申請をご希望のB社様。各店舗の状況に応じた丁寧な対応と、本部との円滑な連携により、すべての店舗で遅滞なく許可を取得できました。
【事例3:高級レストラン】 都心の商業ビル内で営業される高級レストランC様。お客様からの要望が多かったたばこ販売について、ビル管理会社との調整や、店舗スペースが限られる中での陳列場所の確保など、様々な課題がありましたが、バックヤードの一部を活用した効率的な販売スペースの確保と、スムーズな許可取得を実現できました。お酒やお食事と共にくつろぎの時間を過ごされるお客様へのサービス向上にお役立ていただいています。
📖 あわせて読みたい(店舗を開くときに必要になりやすい許可)
- はじめて飲食店営業許可申請の依頼をご検討中のお客様へ(自分で飲食店を開いて店内で売る場合は、先に飲食店営業許可が必要です)
- はじめて古物商営業許可の依頼をご検討中のお客様へ(同じ店舗で中古品も取り扱う場合)
- 許認可・補助金の料金表
この記事の出典(一次資料)
※本記事は2026年9月4日時点の情報に基づいています。距離基準・取扱予定高・登録免許税・標準処理期間は制度改正で変わることがあります。申請の前には、下記の一次資料と、所轄のJT支社・財務(支)局でご確認ください。
- 財務省「製造たばこの小売販売業の許可」https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/tobacco_kouri_kyoka.html(提出先・標準処理期間・登録免許税・申請様式)
- 財務省「たばこ小売販売業の申請者の皆様へ」(令和7年3月3日改正)https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/leaflet20250303.pdf(許可基準・特例・添付書類チェック表・許可の可否の判定)
- 財務省「製造たばこの小売販売業の出張販売の許可」https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/tobacco_kouri_syuccyouhanbai.html(出張販売の提出先・登録免許税3,000円)
- 大蔵省告示第74号「たばこ事業法施行規則に基づき財務大臣が定める事項」https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/kokuji100317.pdf(距離の表・距離基準と取扱高基準の特例・別表一/別表二)
- e-Gov法令検索「たばこ事業法」https://laws.e-gov.go.jp/law/359AC0000000068(2条3号・22条・23条・26条・31条・38条・49条。同法施行規則19条〜22条もあわせて参照)
- 厚生労働省「ニコチンが含まれる電子タバコがあります。使用にはご注意ください!」(平成22年8月18日掲載)https://www.mhlw.go.jp/topics/2010/08/tp0819-2.html(ニコチンは医薬品成分・国内で承認された製品はない)
- 財務省「製造たばこ小売販売業許可等取扱要領」(最終改正 令和5年6月1日財理第1501号)https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/kouri_toriatsukaiyouryou.pdf(特定小売販売業の定義・通路除外・大規模小売店舗の取扱高基準)
- 財務省「予定営業所の位置を示す図面」記載例https://www.mof.go.jp/policy/tab_salt/tobacco/zumenkisairei.pdf(図面の記載事項の記入例)
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