執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介(登録番号 第12082434号)|執筆・監修者について
「在留資格の更新手数料が値上げされる」というニュースを見て、不安になった方も多いのではないでしょうか。2026年5月に改正法が成立して手数料の上限額の引上げが決まり、さらに2026年7月3日には具体的な金額を定める政令案が公表されました。施行予定日は2026年10月1日、在留期間の更新・変更は最大75,000円、永住許可は20万円という案です。
この記事では、2026年7月時点で官公庁の資料から確認できる事実と、「今のうちに申請すべきか」を考えるための実務的な視点を、行政書士がやさしく整理します。
目次
結論:決まったこと・公表されたこと・まだ確定していないこと
まず結論からお伝えします。確定している情報・案として公表された情報・未確定の情報を、分けて押さえることが大切です。
- 決まったこと(1):手数料の上限を引き上げる改正法が2026年5月29日に成立し、6月5日に公布されました(令和8年法律第32号)
- 決まったこと(2):上限額は、在留資格変更・在留期間更新が10万円、永住許可が30万円に引き上げられます
- 公表されたこと(政令案):2026年7月3日、実際に支払う金額を定める政令案が公表され、意見公募(パブリックコメント・8月2日まで)が始まりました。施行予定日は2026年10月1日で、更新・変更は在留期間に応じて1万円〜7万5,000円、永住許可は20万円という案です
- まだ確定していないこと:政令はまだ公布されていません。金額・施行日とも、正式に確定するのは意見公募を経て政令が公布されたときです
つまり「いくらになるか・いつからか」の具体的な案が示された段階で、正式確定は政令の公布待ちです。政令が公布され次第、この記事を更新します。
現行の手数料一覧(2026年7月時点で有効)
現在の手数料は、2025年4月1日の改定後の金額です。オンライン申請のほうが少し安く設定されています。
| 手続 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 在留期間更新許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 在留資格変更許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 永住許可 | 10,000円 | — |
| 再入国許可(1回限り) | 4,000円 | 3,500円 |
| 再入国許可(数次) | 7,000円 | 6,500円 |
| 就労資格証明書交付 | 2,000円 | 1,600円 |
出典:出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」・公式リーフレット(PDF)
2026年7月時点では、この金額で申請できます。政令案どおりに施行されれば、この現行料金で申請できるのは2026年9月30日の受付分までとなる見込みです。
改正の内容 — 官公庁資料で確認できる範囲
改正法の成立と公布
今回の値上げの根拠は、入管法等の一部を改正する法律(令和8年法律第32号)です。2026年3月10日に国会へ提出され、5月29日に参議院で可決・成立し、6月5日に公布されました。
出典:衆議院 議案審議経過情報・出入国在留管理庁 第221回国会提出法案
法律で確定したのは「上限額」の引上げ
法律のレベルで確定したのは、次の上限額の引上げです。
| 手続 | 現行の上限 | 改正後の上限 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可 | 1万円 | 10万円 |
| 在留期間更新許可 | 1万円 | 10万円 |
| 永住許可 | 1万円 | 30万円 |
出典:出入国在留管理庁「法律案の概要(PDF)」
これはあくまで法律上の「上限」であり、実際に支払う金額は政令で定められます。その政令の案が、次のとおり公表されました。
政令案で示された新しい手数料(2026年7月3日公表)
2026年7月3日、出入国在留管理庁は実際の手数料額を定める政令案を公表し、意見公募(パブリックコメント・2026年7月3日〜8月2日)を開始しました。現在の一律6,000円から、許可される在留期間が長いほど高くなる段階制に変わる案です。
| 許可される在留期間 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
※在留資格変更許可・在留期間更新許可の額(案)。永住許可は200,000円の案です。オンライン申請は窓口より低い額に設定されています。
出典:出入国在留管理庁「出入国管理及び難民認定法施行令等の一部を改正する政令案等に関する意見公募手続(パブリック・コメント)の実施について」
注意したいのは、これは意見公募中の「案」であり、正式な金額は政令の公布をもって確定するという点です。意見公募の結果によっては内容が変わる可能性もあります。
減額・免除の規定もある
改正法には、経済的な困難などがある場合の減額・免除の規定も設けられています。ただし永住許可の減免は、日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子などに対象が限定されています。減免の対象者に関するガイドラインの案も、政令案とあわせて意見公募にかけられており、具体的な運用は正式な公表を待つ必要があります。
「いつまでに申請すれば現行手数料か」の考え方
いちばん気になるのはこの点だと思います。政令案の公表で、目安となる日付が見えてきました。
- 政令案では、施行日は2026年10月1日とされています(正式決定は政令の公布時)
- 政令案どおりなら、2026年9月30日までに受付された申請は現行手数料、10月1日以降の受付分から新手数料となる見込みです(2025年4月の改定時も、受付日を基準に新旧の手数料が分かれました)
- 施行日をまたぐ申請の正式な扱い(経過措置)は、公布される政令と出入国在留管理庁の案内で最終確認が必要です
更新や永住の申請を予定している方にとっては、2026年9月30日までに申請を受け付けてもらえるかが実質的な分かれ目になる見込みです。特に永住許可は1万円から20万円(案)へと差が大きいため、申請できる状態の方は早めに準備を整えておくことをおすすめします。政令が公布されれば期限が正式に確定しますので、その時点で改めてご案内します。
更新・永住申請のタイミング実務
在留期間更新を控えている方
在留期限が近い方は、通常どおりのスケジュールで更新申請を進めれば大丈夫です。更新申請ができる時期には決まりがあるため、値上げだけを理由にした大幅な前倒しは難しい場合があります(お手元の在留カードの期限と、出入国在留管理庁のご案内をご確認ください)。まずはご自身の在留期限を確認し、申請できる時期になったら早めに動くのがおすすめです。
更新申請の流れや必要書類は、在留期間更新許可申請の解説記事で詳しくご紹介しています。
永住許可を検討している方
永住許可は、政令案で現行1万円の20倍にあたる20万円とされた、今回最も大きく引き上げられる手続です。すでに要件を満たしている可能性がある方は、施行予定日(2026年10月1日)を待たずに、要件の確認と書類の準備を始める価値があります。
一方で、要件を満たさないまま申請を急いでも、許可にはつながりません。まずは現状の整理から始めましょう。当事務所では、要件の事前確認を無料で行っています。
なお、永住許可は「取ったら終わり」ではなく、取得後の制度も変わりつつあります。2027年4月からは、故意の税金・社会保険料の滞納などによる永住許可の取り消し事由が拡大される予定です。取得後の注意点もあわせて確認しておきましょう。
帰化という選択肢も
長く日本で暮らしていく予定の方には、日本国籍を取得する「帰化」という選択肢もあります(帰化は法務局に申請する手続です)。永住と帰化のどちらが合っているかは、ご家族の状況や生活設計によって変わります。帰化申請の解説記事もあわせてご覧ください。
| 在留期間更新許可申請 | 59,800円 |
|---|---|
| 在留資格変更許可申請 | 109,800円 |
| 在留資格認定証明書交付申請(招聘) | 109,800円 |
| 永住許可申請 | 129,800円 |
| 帰化申請 | 199,800円 |
※ 表示は税抜(+税)の報酬額です(顧問料は税込)。申請に必要な行政手数料・証明書の発行手数料は報酬額に含まれず、実費前払いとなります。
初回のご相談は無料です/お電話 0463-57-8330(平日 9:00〜18:00)
まずは無料相談で「自分の場合」を確認しませんか

手数料の改定は全員に同じ影響があるわけではなく、在留期限・在留資格の種類・永住要件の充足度によって「いま何をすべきか」が変わります。やさしい行政書士事務所では、初回相談と要件の事前確認を無料で行っており、費用が発生するのは税込のお見積りにご納得いただいて依頼された後だけです。
- 在留資格のご相談はオンラインにも対応しています
- 報酬の目安は料金表をご覧ください
- ご相談はお問い合わせフォームまたは電話(0463-57-8330・平日9:00〜18:00)からどうぞ
政令が公布され、金額・施行日が正式に確定し次第、この記事を更新してお知らせします。
※本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。新手数料の金額・施行日は意見公募中の政令案の段階であり、正式には政令の公布をもって確定します。最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。※税務は税理士、登記は司法書士、労務は社会保険労務士、紛争性のある案件は弁護士の専門分野です。必要に応じて、提携する司法書士・税理士・弁護士をご紹介します。