執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介(登録番号 第12082434号)|執筆・監修者について
「電気代もガス代も上がる一方なのに、空調や給湯器は古いまま」。そんなお悩みを持つ神奈川県の中小企業の方に向けて、2026年度の省エネ補助金をやさしく解説します。建設業・飲食業で実際に使う場面を想定しながら、制度の枠組み・対象設備・スケジュール・注意点を順番に整理していきます。
目次
結論:2026年度は「省エネ・非化石転換補助金」が軸です
2026年度の省エネ補助金は、正式には「省エネ・非化石転換補助金」といいます。執行団体はSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)です。
省エネ性能の高い設備を導入する際、その費用の一部を支援する制度で、事前に計画を立てた内容を申請し、審査で採択された事業だけが補助の対象になります。「先に買ってから申請」はできない、計画先行型の補助金です。

申請の入口は、大きく次の2系統に分かれます。
- 工場・事業場型:事業場全体で省エネに取り組むタイプ。先進枠・一般枠・中小企業投資促進枠・サプライチェーン連携枠・EMS機器の導入があります
- 設備単位型:設備ごとに申請するタイプ。電化・脱炭素燃転、トップ性能枠、メーカー強化枠、従来枠、EMS機器の導入があります
中小企業がまず検討しやすいのは、LED照明や空調など汎用的な設備を更新できる設備単位型の「従来枠」と、中小企業等向けとされる「中小企業投資促進枠」の2つです。
対象者・対象設備
対象者は公募要領での確認が必須です
公式の特設サイトでは、「中小企業投資促進枠」が中小企業等向けであることは明記されていますが、資本金や従業員数といった対象者の細かい定義は本文に記載がありません。自社が対象になるかどうかは、必ず公募要領でご確認ください。
対象設備(指定設備は15区分)
設備単位型の「指定設備」として、公式には次の15区分が挙げられています。
- 高効率空調/業務用給湯器/冷凍冷蔵設備/制御機能付きLED照明器具
- 工作機械/プレス機械/プラスチック加工機械/印刷機械/ダイカストマシン
- 低炭素工業炉/産業ヒートポンプ/変圧器/高性能ボイラ/産業用モータ/高効率コージェネレーション
このほか、特に省エネ性能が優れた「トップ性能設備」(高効率空調・低炭素工業炉・産業ヒートポンプ・産業用モータ・高性能ボイラの5区分)、燃料転換に使う「電化・脱炭素燃転型対象設備」、オーダーメイド型設備や先進設備・システムという区分もあります。
補助率・補助上限額
補助率と上限額は、特設サイトの本文には数値が掲載されていません。正確な数値は必ず公式の公募要領でご確認ください。公式サイトに書かれている範囲の手がかりは、次のとおりです。
| 申請タイプ | 公式サイトの記載 | 補助率・上限額 |
|---|---|---|
| 先進枠(工場・事業場型) | 先進設備を導入する場合。補助率が最も高い | 公募要領で確認 |
| 中小企業投資促進枠(工場・事業場型) | 中小企業等で指定設備やオーダーメイド設備を導入する場合 | 公募要領で確認 |
| 従来枠(設備単位型) | LED照明や空調など汎用的な設備への更新 | 公募要領で確認 |
| 電化・脱炭素燃転(設備単位型) | 脱炭素目的の燃料転換等。一部設備は新設も対象 | 公募要領で確認 |
公募要領は工場・事業場型(SII・PDF)と設備単位型(SII・PDF)がそれぞれ公開されています。
2026年度のスケジュール
| 公募回 | 期間 | 状況 |
|---|---|---|
| 1次公募 | 2026年3月30日〜4月27日 | 終了 |
| 2次公募 | 2026年6月1日〜7月9日 | 受付中(2026年6月12日時点) |
| 3次公募 | 詳細が決まり次第、SIIホームページで公表 | 未定 |
最新の公募状況はSIIの特設サイトでご確認ください。
申請の流れと注意点
おおまかな流れは「計画づくり→公募期間中に申請→審査→採択・交付決定→発注・契約→事業完了(完了期限あり)」です。細かな手続は公募要領でご確認ください。特に、次のルールでつまずく方が多いので、先に押さえておきましょう。
- 見積の取得は公募開始日以降に行う
- 設備の発注・契約は交付決定後。発注・契約は交付決定後と定められています(先に契約した場合の取扱いは公募要領でご確認ください)
- 事業完了の期限は該当年度の1月31日
- 関係書類には5年間の保管義務がある
- 導入した設備は、法定耐用年数の間は許可なく売却・廃棄・転用・譲渡できない
また、省エネ効果は「省エネルギー量」「省エネルギー率」「経費当たり省エネルギー量」の3指標で示します。設備メーカーや販売店の協力も得ながら、根拠のある数字を準備することが審査の土台になります。
神奈川の建設業・飲食業での使いどころ
ここからは、当事務所の主なお客様である建設業・飲食業を想定した活用イメージです。どの枠が使えるか、補助率がいくらになるかは案件ごとに異なるため、最終的には公募要領での確認が必要です。
建設業:事務所・倉庫の空調とLEDが入口になります
- 事務所や資材倉庫の古いエアコンを高効率空調へ更新する
- 照明を制御機能付きLED照明器具へ切り替える(設備単位型・従来枠が想定ライン)
- 鉄骨・製缶など加工部門があれば、工作機械・プレス機械も指定設備に含まれます
なお、現場で使う重機そのものは指定設備の一覧には挙がっていません。重機を含めて設備投資の補助を広く探したい場合は、ほかの補助金との比較から一緒に考えるのがおすすめです(2026年度の補助金まとめ記事で全体像を整理しています)。
飲食業:厨房まわりの3つが指定設備に入っています
- 業務用給湯器・冷凍冷蔵設備・高効率空調は、いずれも指定設備の15区分に含まれます
- ガス給湯から電気に切り替えるなら、業務用ヒートポンプ給湯器を使う「電化・脱炭素燃転」も候補です
厨房設備は電気代・ガス代に直結します。更新のタイミングで省エネ型を選べば、補助金の活用と光熱費の削減を同時に狙えます。
まずは無料の自動診断で「使えそうか」を確かめませんか

省エネ補助金は計画先行型のため、「契約してから知った」では取り返しがつきません。設備更新の予定が少しでもあるなら、公募期間のうちに要件を確かめておくと安心です。
やさしい行政書士事務所では、補助金自動診断(無料)で、貴社に合いそうな補助金の当たりを無料でつけられます。申請まで見据えたい方は補助金サポートのページをご覧ください。費用は料金表をもとにした税込見積りにご納得いただいた後にだけ発生します。
ご相談はお問い合わせフォームか、お電話0463-57-8330(平日9:00〜18:00)へどうぞ。秦野市を中心に県西部・神奈川県全域に対応し、オンライン相談も承っています。
※本記事は2026年6月時点の情報です。公募回・締切・補助率・対象者の最新情報は、必ずSIIの公式サイトと公募要領でご確認ください。補助金の採択をお約束するものではありません。
※税務のご相談は税理士、登記は司法書士、労務は社労士、紛争性のある案件は弁護士の業務範囲です。必要な場合は提携する司法書士・税理士・弁護士をご紹介できます。