執筆・監修:やさしい行政書士事務所 代表行政書士 宮本 雄介(登録番号 第12082434号)|執筆・監修者について
「在留資格の更新手数料が値上げされる」というニュースを見て、不安になった方も多いのではないでしょうか。2026年5月に改正法が成立し、手数料の上限額の引上げが決まりました。一方で、実際にいくらになるのか、いつから変わるのかは、まだ正式に公表されていません。
この記事では、2026年6月時点で官公庁の資料から確認できる事実と、「今のうちに申請すべきか」を考えるための実務的な視点を、行政書士がやさしく整理します。
目次
結論:決まったこと・まだ決まっていないこと
まず結論からお伝えします。確定している情報と未確定の情報を、分けて押さえることが大切です。
- 決まったこと(1):手数料の上限を引き上げる改正法が2026年5月29日に成立し、6月5日に公布されました(令和8年法律第32号)
- 決まったこと(2):上限額は、在留資格変更・在留期間更新が10万円、永住許可が30万円に引き上げられます
- 決まったこと(3):施行日は「2027年3月31日までの間において政令で定める日」とされています
- まだ決まっていないこと:実際に支払う具体的な金額と、施行日の具体的な日付。いずれも政令待ちで未公表です
つまり「上限が大きく上がること」は確定しましたが、実際にいくら払うのか・いつから変わるのかは、まだ公表されていません。この2つを混同した情報も見かけますので、ご注意ください。新しい金額・施行日は、公表され次第この記事を更新します。
現行の手数料一覧(2026年6月時点で有効)
現在の手数料は、2025年4月1日の改定後の金額です。オンライン申請のほうが少し安く設定されています。
| 手続 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 在留期間更新許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 在留資格変更許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 永住許可 | 10,000円 | — |
| 再入国許可(1回限り) | 4,000円 | 3,500円 |
| 再入国許可(数次) | 7,000円 | 6,500円 |
| 就労資格証明書交付 | 2,000円 | 1,600円 |
出典:出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」・公式リーフレット(PDF)
2026年6月時点では、この金額で申請できます。
改正の内容 — 官公庁資料で確認できる範囲
改正法の成立と公布
今回の値上げの根拠は、入管法等の一部を改正する法律(令和8年法律第32号)です。2026年3月10日に国会へ提出され、5月29日に参議院で可決・成立し、6月5日に公布されました。
出典:衆議院 議案審議経過情報・出入国在留管理庁 第221回国会提出法案
法律で確定したのは「上限額」の引上げ
法律のレベルで確定したのは、次の上限額の引上げです。
| 手続 | 現行の上限 | 改正後の上限 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可 | 1万円 | 10万円 |
| 在留期間更新許可 | 1万円 | 10万円 |
| 永住許可 | 1万円 | 30万円 |
出典:出入国在留管理庁「法律案の概要(PDF)」
注意したいのは、これはあくまで「上限」であって「実際に支払う金額」ではないという点です。実際の金額は政令に委ねられ、「在留期間に応じて定める」とされていますが、その政令はまだ制定されていません。報道には具体的な金額の見込みも出ていますが、官公庁の資料では確認できないため、本記事では取り上げません。
減額・免除の規定もある
改正法には、経済的な困難などがある場合の減額・免除の規定も設けられています。ただし永住許可の減免は、日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子などに対象が限定されています。具体的な運用は、今後の政令等の公表を待つ必要があります。
「いつまでに申請すれば現行手数料か」の考え方
いちばん気になるのはこの点だと思いますが、施行日が未定のため「何月何日までなら現行手数料」と断定することは、現時点では誰にもできません。そこで、いま確実に言える枠組みを示します。
- 施行日は政令で定められますが、遅くとも2027年3月31日までには施行されます
- 施行日より前に手続が完了していれば、その時点で有効な(改正前の)手数料が適用されます
- 施行日をまたぐ申請がどう扱われるか(経過措置)は、政令等の公表待ちです
裏を返せば、「いつ施行が決まってもよいように、申請できる状態の方は早めに準備を整えておく」ことが、現時点でとれる最も確実な対応です。慌てる必要はありませんが、先延ばしにするメリットもありません。施行日の政令が出れば「期限」が確定しますので、その時点で改めてご案内します。
更新・永住申請のタイミング実務
在留期間更新を控えている方
在留期限が近い方は、通常どおりのスケジュールで更新申請を進めれば大丈夫です。更新申請ができる時期には決まりがあるため、値上げだけを理由にした大幅な前倒しは難しい場合があります(お手元の在留カードの期限と、出入国在留管理庁のご案内をご確認ください)。まずはご自身の在留期限を確認し、申請できる時期になったら早めに動くのがおすすめです。
更新申請の流れや必要書類は、在留期間更新許可申請の解説記事で詳しくご紹介しています。
永住許可を検討している方
永住許可は上限が30万円と、今回最も大きく引き上げられた手続です。すでに要件を満たしている可能性がある方は、施行を待たずに要件の確認と書類の準備を始める価値があります。
一方で、要件を満たさないまま申請を急いでも、許可にはつながりません。まずは現状の整理から始めましょう。当事務所では、要件の事前確認を無料で行っています。
帰化という選択肢も
長く日本で暮らしていく予定の方には、日本国籍を取得する「帰化」という選択肢もあります(帰化は法務局に申請する手続です)。永住と帰化のどちらが合っているかは、ご家族の状況や生活設計によって変わります。帰化申請の解説記事もあわせてご覧ください。
まずは無料相談で「自分の場合」を確認しませんか

手数料の改定は全員に同じ影響があるわけではなく、在留期限・在留資格の種類・永住要件の充足度によって「いま何をすべきか」が変わります。やさしい行政書士事務所では、初回相談と要件の事前確認を無料で行っており、費用が発生するのは税込のお見積りにご納得いただいて依頼された後だけです。
- 在留資格のご相談はオンラインにも対応しています
- 報酬の目安は料金表をご覧ください
- ご相談はお問い合わせフォームまたは電話(0463-57-8330・平日9:00〜18:00)からどうぞ
新しい手数料の金額・施行日が公表され次第、この記事を更新してお知らせします。
※本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。新手数料の具体額・施行日は政令待ちで未公表のため、最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。※税務は税理士、登記は司法書士、労務は社会保険労務士、紛争性のある案件は弁護士の専門分野です。必要に応じて、提携する司法書士・税理士・弁護士をご紹介します。